冬になると、ニュースなどで耳にする「ヒートショック」。高齢者に多いイメージがありますが、実は若者も決して安全ではありません。今回は、ヒートショックの原因や、若者も含めた全ての人が実践できる対策について詳しく解説していきます。
ヒートショックとは?
ヒートショックとは、暖かい室内から急に寒い場所へ移動した時などに、血圧が急激に変化し、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす恐れのある状態のことです。特に冬場、暖かい部屋から寒い浴室へ移動する際に起こりやすく、死亡事故につながるケースも少なくありません。
ヒートショックが起こる原因
ヒートショックが起こる主な原因は、温度差です。暖かい室内から寒い浴室へ移動する際、血管が急収縮し、血圧が上昇します。その後、暖かいお湯に浸かると血管が拡張し、血圧が急降下。この血圧の急激な変化が、心臓や脳に負担をかけ、ヒートショックを引き起こすのです。
若者も油断できない理由
ヒートショックは高齢者だけの問題ではありません。若者も、以下の理由でヒートショックのリスクを抱えています。
基礎代謝が高い: 若者は基礎代謝が高いため、冷えを感じにくいことがあります。そのため、寒さに慣れてしまい、温度差に気づきにくい可能性があります。
基礎疾患がある場合: 若者でも高血圧や心臓疾患を抱えているとリスクが高まります。
生活習慣の乱れ: 不規則な生活や睡眠不足、偏った食事などは、自律神経のバランスを崩し、血圧の変動を大きくする原因となります。
飲酒や喫煙: 血圧を不安定にする要因となります。
運動不足: 運動不足は血行不良を招き、体温調節機能を低下させます。
ヒートショックを防ぐための対策
ヒートショックを防ぐためには、以下の対策が効果的です。
入浴時の対策
浴室を温める: 入浴前に浴室を暖めることで、温度差を少なくすることができます。
湯温を低めに: 熱すぎるお湯は、血圧を急上昇させる原因になります。41℃以下のお湯で、10分程度の入浴を心がけましょう。
ゆっくりと入浴する: 急に熱いお湯に浸かるのではなく、徐々に体を温めるようにしましょう。
食事直後や飲酒後の入浴は避ける: 食後や飲酒後は、血圧が変動しやすいため、入浴を避けましょう。
日常生活での対策
室温を一定に保つ: 暖房器具を使い、室温を一定に保ちましょう。
こまめな水分補給: 脱水状態は、血液をドロドロにし、血圧変動の原因となります。こまめに水分を補給しましょう。
バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事を心がけ、健康な体を維持しましょう。
適度な運動: 運動は血行を促進し、体温調節機能を高めます。
寒さを感じる時は早めに暖をとる: 寒さを感じたら、すぐに暖かい場所に移動したり、暖かい服装に着替えたりしましょう。
まとめ
ヒートショックは、高齢者だけでなく、若者も注意すべき健康リスクです。日頃から、温度差に気をつけ、適切な対策を行うことで、ヒートショックのリスクを大幅に減らすことができます。自分自身はもちろん、家族や周りの人にも、ヒートショックについて知ってもらい、一緒に予防に取り組んでいきましょう。